星の砂

昨日も書きましたが

憲法学者小林直樹先生のご逝去の報に接し

 

先生のことをずっと考えています

初めてお目にかかった頃には

 

80歳を過ぎていらした先生でした

その頃準備されていた大著「法の人間学的考察」の

 

人名索引のお手伝いかたがた

名高い先生に近く接することができました

 

この大著の刊行後に書かれた

小林先生のやや長いエッセイを

 

ネットでみつけ

読んでいます

 

お手伝いの縁を作ってくださったのは

東京大学で博士課程の指導教授であった井上達夫先生

 

そう記憶しています

 

(ちなみに昨日のブログに書きましたホセ・ヨンパルト先生は、

上智大学修士課程での指導教授です)

 

当時の私は本郷にいらした井上達夫先生、駒場にいらした長尾龍一先生のもとで

法哲学を研究していました

 

その頃の私の研究室生活は

いま思えば怖いほど複雑な事情や

 

いまになっても

とても理解できないような事情が立て込んで

 

いまなお苦しくなる記憶があり

記憶の混乱が重なり

 

ものごとの前後を

よく覚えていない部分もあります

 

そうはいっても研究室を巣出ち

年月が経ちました

 

いま思えば、

恵まれた研究の日々でもありました

 

ですからもし記憶が間違っていましたら

井上達夫先生ごめんなさい

 

話を戻します

🌱🌱

 

小林直樹先生の長いエッセイのタイトルは

「「法の人間学」をめぐる若干の問題」


そしてサブタイトルは

「佐藤節子教授の提起と批判に応えて」

 

おしゃれな故佐藤節子先生の

素敵なお姿も浮かびます

 

先生方が目の前でソファに腰掛け

話されているようなエッセイです

 

横浜の郊外というより片田舎

ビフォアコロナからのリモート生活のなか

 

お会いできない先生方との出会いが

いま心に広がります

 

☕☕

 

人生のなかで残っていくものは

何重にも囲われた殺伐たる苦しみではなく

 

そのなかで星の砂のように

掬った数々の思い出なのだと思います

 

いま自分を育て、支えてくれるものは

当時それとは気づかずに握りしめた星の砂なのです

 

☆☆☆☆☆☆☆