暮れの踊り場

 紅葉の落ち葉を踏みながら歩いたね。
 研究会の帰り道。
 「エンジンかかるの、遅いなあ・・」「??」
 見上げると、優しい顔してにこにこしながら言う。

 このひと、妙に優しいんだ。
 「ずっと、我慢していたの。」「??」

 もっと早く話していたら、楽しかったのに?? 
 そうだったかもしれない。
 落ち葉の帰り道を通るたびに、亡き友を思い出す。
 そう、モンテスキューの会でしたかしら?

 友よ、もいちど、話したい。
 いつもの、階段の踊り場で立ち止まって。
 きっとお互い励まして、笑いあえるもの。