雪珈琲

 あすは、お仕事で北国へ、参ります。
 初雪の知らせを聞いたあと、冷えるでしょうね。

 何年か前、北国へ出かけたときのこと。
 雪のちらつく日でした。
 駅舎で列車を待つしばらくのあいだ、暖まろうと思って、自販機の珈琲を買いました。
 ふっと何気なく青いボタンを押して(冬でもアイスコーヒーがあったのですね!)、細かい氷がじゃらじゃらと降りてきたときには、寒さに震えるばかり。
 間違えました!といっても、聞いてくれる人はなし。
 指先まで震えつつ、雪珈琲をいただく。

 見ていたらしい駅員さんが、ストーブのついた事務室からやってきて、駅舎の扉をぎいっと閉めてくれました。
 まだ昼間でしたけれど・・うれしかったです。
 冬の旅の思い出。