地唄舞

 いつぞや・・。派手でなく、かといって地味すぎず。単にして美しい方を知りました。
 その方は、地唄舞の名手のお弟子さんでした。

 なにもわからないのに、あこがれて。舞台のチケット予約。
 ところが、あいにく都合悪くなりました。

 つぎの舞台を探して、またチケット予約。短いお手紙を添えて(いま思えば、ささやかなラブレターだったのでございます)

 雨の日。その方からお電話をいただきました。舞そのものの、美しい声。
 「もっと年配のお客さまかと思いました・・」 なんだか申し訳なく・・。
 結局、舞台にゆけず。

 忘れられない思い出。

 がっかりさせてさびし。・・素敵な方へ、いまなお、ありがとうございました。